トリプトファンとは、人間の健康維持に欠かせない必須アミノ酸の一種で、 ストレスを緩和し「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンを作り出す、唯一のアミノ酸としても知られています。 また、心身を安定させるセロトニンだけでなく、眠りを促すメラトニンのもとにもなります しかし、そういった議論に対して、はじめてメタアナリシスによる証拠がないとの査読論文が出てきた。常識の誤謬は周りに常にある。同様にワクチン有効性は過度に評価されていないか。

うつ病に関してはキャンベル博士の説明が解りやすい。

コロナワクチンで21年の死者1万8000人減 西浦氏ら試算

分析の結果、期間全体で感染を予防できたのは男性約27万人、女性約29万人、死亡を予防できたのは男性約1万1000人、女性約7700人と推定した。予防効果は65歳以上の高齢者で特に大きく、65歳以上の男性約9500人、女性約7300人の死亡を防ぐことができたとしている。

ランセットの姉妹誌の論文を見て見ると、

「予防された症例および死亡の総数は、ワクチン接種を受けていない個体とワクチン接種を受けた個体との間の1日のリスク差にワクチン接種を受けた個体の集団サイズを掛けることによって計算された。回避された症例数および死亡数の95%信頼区間(CI)は、ワクチン接種を受けていない患者とワクチン接種を受けた場合のリスク差の不確実性に基づいて計算された。我々は、これらの症例と死亡が二項分布によって十分に捕捉されたと仮定した。」とある。

リスクの不確実性に基づいた仮定故に、症例数および死亡数において、未接種者が接種者より多いという前提ありきでの推定値であることは抑えておく必要がある。ワクチン接種を受けていない人とワクチン接種を受けたCOVID-19症例の100万人あたりの1日の発生率差にワクチン接種を受けた個体の集団サイズを掛けることによって計算されたものを回避できた数としているが、はたしてそれは断定的に言えるものであろうか(リスク差=感染防止ないし死亡防止)。なお、分析において年齢調整死亡率(=観察集団の年齢階級別死亡率×基準とする人口集団の年齢階級別人口)の各年齢階級の総和/基準とする人口集団の総人口)は考慮されていない。

我が国の週別年間の超過死亡推移は、21年の動きとして見ても観測値は予測上限から大きく乖離しているわけではない。それを上回る死亡を予防できたのが男性約1万1000人、女性約7700人と推定したというが、予測上限値を下回る期間が年の後半に落ちてきているのはどう解釈すれば良いだろうか。ワクチンの副反応は捨象してあるので、セマンテックな点からは、あくまで仮定の上での数字であり、実態を正確に反映しているとは言えないだろう。昨年の死亡統計(下図)を見ても、前年より増加してるデータからワクチン接種の成果を認めるにはあまりにも乖離が大きすぎる。死亡者が増えている要因として、ロックダウン、自粛、ワクチン、その他の複雑なものがあって、それらの評価無しにワクチン効果だけを抜きだして強調してみても現実に追いつくことはない。

当月分及び当月を含む過去1年間(12ヶ月)の動向 人口動態統計速報(令和4年2月)

分析はネーチャーに於けるうつ病のセロトニン原因論の解析とは前提が全く異なり、メタアナリシスが望まれる。所与の仮定による分析に全く意味は無いというつもりは無いが、症例数および死亡数のワクチンとの関連性についての分析は欧米では多く出ているが、それは、科学探求の範囲外だろうか。ワクチン効果が過大に強調され、自然免疫が低下することで公衆衛生のあり方に歪みは生じてはいないだろうか。

「論文研究にはこのプロジェクトは科学技術振興機構の支援を受けました。国立研究開発法人日本医療研究開発機構日本学術振興会;と厚生労働省。」とあるのは気に掛かる

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